「バックホー(油圧ショベル)があるなら、切り株なんて掘り起こせばいいのでは?」
Dipperfoxスタンプクラッシャー/スタンプドリルを初めて見る方から、よくいただくご質問です。
しかし実際の現場では、掘り起こしよりもDipperfoxを使った方が、早く・安全で・トータルコストも安くなるケースが多くあります。

本記事では、従来の「掘り起こし工法」とDipperfoxによる切り株処理を比較しながら、
なぜ今、Dipperfoxが伐根工事の新しいスタンダードになりつつあるのかを解説します。

掘り起こし工法の課題:環境負荷と地盤へのダメージ

バックホーで切り株を掘り起こす工法では、オペレーターは切り株の両側から根を切り取り、
根株が切断されたタイミングで切り株全体を引き抜きます。

このとき、

  • 切り株と一緒に4〜5バケット分の土砂が掘り起こされる
  • 地面の乱れは、切り株直径の10〜15倍の範囲に及ぶこともある

その結果、

  • 大きな穴(クレーター)が残り、埋め戻しが必要
  • 表土や芝が剥がれ、雨天時にぬかるみやわだちが発生しやすい
  • 地盤の支持力が低下し、後続のダンプ・グレーダー・ローラーなどがスタックしやすくなる

多くの施工ガイドラインや安全マニュアルでも、
「過度な地盤撹乱は、重機の沈下やスタックの主要因になる」と指摘されています。
つまり、掘り起こし工法はその場しのぎではできても、現場全体の効率を下げてしまう工法とも言えます。

Dipperfoxによる切り株処理:掘り起こさないから地盤が生きる

Dipperfoxスタンプクラッシャー/スタンプドリルは、
切り株の上から垂直にドリルを挿入し、その場で木部を粉砕する構造になっています。

地表へのダメージを最小限に抑える縦型ドリル方式

  • 切り株の位置に対してピンポイントで作業が可能
  • 地面を大きく掘り返さないため、穴や大きな土塊が残らない
  • 根は地下に残るが、時間とともに自然分解し、地盤構造を大きく乱さない

これにより、

  • 現場全体の地耐力を維持しやすい
  • ダンプやグレーダーなど後続重機の走行性が良い
  • 雨天後でも現場が泥だらけになりにくく、スタックリスクも低い

処理スピードと作業効率:平均20秒で1本の切り株を破砕

モデルにもよりますが、Dipperfox 850 PROクラスでは、

  • 1本あたり平均20〜60秒程度で切り株を粉砕(条件により最大120秒程度)
  • 掘り起こしに比べて5〜10倍のスピードで伐根できるケースも多い

複数箇所へのドリルが必要な大径切り株でも、
「バケットで何度も掘る」従来の抜根より総合的には圧倒的に高速です。

後処理がほぼ不要:廃棄物ゼロのワークフロー

Dipperfoxで破砕された切り株は、細かな木質チップとなり、その場の土と自然に混ざります。

  • 切り株の収集・山積みが不要
  • 木と土を分離する手間がない
  • 破砕機への搬出・運搬コストが発生しない
  • 穴埋めや大規模な埋め戻し作業が不要

掘り起こしの場合は、

  • 根株と土塊を重機で回収
  • 仮置き・乾燥・分別
  • 破砕機や処分場への運搬
  • 現場の整地・埋め戻し作業

といった「目に見えにくい後工程」に多くの時間と費用がかかります。
Dipperfoxは、こうした後処理コストをまとめて削減できる点が、大きな強みです。

燃費・騒音・重機への負荷の違い

掘り起こし工法では、バックホーに高い油圧出力と高回転が求められるため、

  • 燃料消費が多い
  • 作業騒音が大きい
  • ブーム・ジョイント・シリンダーなどへの負荷が大きく、長期的には故障リスクが高まる

一方、Dipperfoxは低回転・高トルクで動作する設計のため、

  • 燃費効率が良い
  • 飛散物や騒音が少なく、安全性が高い
  • バケットを振り回さないため、重機本体への負荷も小さい

長期的な視点で見ると、重機の寿命延長やメンテナンスコスト削減にも貢献します。

掘り起こし工法 vs Dipperfoxスタンプクラッシャー 比較

                                                                                               

項目 掘り起こし(抜根工法) Dipperfoxスタンプクラッシャー
環境負荷・地盤撹乱 大きい(広範囲で土砂が乱れる) 小さい(切り株周辺のみ)
伐根スピード 1本あたり数分〜条件次第 平均20〜60秒/本(条件次第で〜120秒)
後処理の手間 根株回収・運搬・処分・埋め戻しが必要 木質チップはその場で土と混ざるため、基本的に不要
重機への負荷 高負荷(バケット操作が多く、機体負担も大きい) 低回転で安定した負荷、部品摩耗も比較的少ない
後続重機の走行性 穴・わだち・ぬかるみが出やすく、スタックリスク高 地盤構造を保ちやすく、アクセス性が高い

豊島重機はDipperfoxの日本公式ディーラーです

豊島重機は、Dipperfoxスタンプクラッシャー/スタンプドリルの日本国内ディーラーとして、
造成工事・農地整備・林地開発・送電線・インフラ工事など、さまざまな伐根ニーズに対応しています。

  • バックホーでの掘り起こし工法に限界を感じている
  • 現場の地盤をできるだけ荒らさずに伐根したい
  • 重機スタックや整地手間を減らし、工期短縮・コスト削減をしたい

このようなお悩みがございましたら、ぜひ一度ご相談ください。
現場条件やお持ちの重機スペックに合わせて、最適なDipperfoxモデルと運用方法をご提案いたします。

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